黒い点が、増えた気がする
半年前、眼科で「軽い白内障」と言われた日から、
目薬を続けながら、まぶしさ対策のメガネで凌ぐ日々。
そのときのことは、前編の記事でも書いた通りだ。
生活自体は、なんとか普通にできていた。
ただ、朝の光は相変わらずまぶしい。
そして半年ほど経った頃、今度は別の違和感が出てきた。

右目に、なにか浮いている。
黒い小さな点。いや、点というか、もやみたいなもの。
飛蚊症自体は知っていた。加齢に伴うもので、多少はしょうがない、と。
白内障を調べたついでに読んだ情報が、頭に残っていた。
でも、なんだかやけに多くなった気がする。
(気のせいかな。気のせいであってほしい)
こういう時、人はどうするか。
そう、また検索する(笑)
「飛蚊症 急に増えた 原因」
出てきたキーワードに、「網膜剥離」の文字があった。
これは早めに診てもらった方がいい。
そう思い、2025年5月の終わりに、かかりつけの眼科を受診した。
網膜剥離ではなかった。でも別の問題
今回は検査に時間がかかった。
原因を絞り込むためにあれこれ調べるのだから、そうなるのは当然だろう。
ただ、待合室で待ちながら、悪い結果を想像し始めると、気持ちが落ち着かない。
結果は、網膜剥離ではなかった。
ほっとした。本当に、ほっとした。
ただ、先生の話はそこで終わらなかった。
「右目の視力、半年前より落ちていますね。外から見ても、白内障の濁りが増えています」
半年で、明らかに進んでいる。
その事実が、静かに重くのしかかった。

先生の話を聞きながら、なにか腹が決まっていくのを感じた。
見えにくい毎日を、もう半年続けるのか。 それとも、前に進むのか。
先生に伝えた。
「半年でここまで進んでいるなら、私は白内障を治したいです」
先生はすぐにカレンダーを確認してくれた。
2025年11月なら、両目を1週おきで手術できる日程が空いているという。
「お願いします」
じっくり考える間もなく、そう言っていた。
悩んでいる余地が、自分の中にもうなかったのだと思う。
手術までの半年。心の準備期間
手術は11月。
今は5月。
つまり、あと半年。
心の準備には十分な時間だ。
そう自分に言い聞かせた。
病院を出たあと、離れて暮らす子どもたちにLINEを送った。
「母さん、11月に白内障の手術することにしたよ」
すぐに返ってきたのは、「大丈夫?」「手術するほど悪いの?」という心配の声。
心配させてしまったな、とは思う。でも、こう返した。
「早くよく見えるようになった方が人生楽しめるから決めたんだよ。心配いらない」
すると、子どもたちも安心した様子だった。
なんというか、子どもたちに心配されるほどの年齢になったんだな、と妙なところで実感した。
手術を決めてから気になること
手術を決めてから、知りたいことが山ほど出てきた。
仕事は休むべき?
お風呂はいつから入れる?
車の運転は?
お酒はいつから飲める?
……最後、そこ?と思うかもしれないけれど(笑)
手術は比較的あっさり決めたが、その後の生活にどう影響するかは別の話。
調べながら、少しずつ準備を整えていった。
術前検査。そして現実を見る
9月、術前検査。
血液検査をして、手術の説明を受ける。
そして、パソコンで実際の白内障手術の動画を視聴することになった。
これが、なかなかの衝撃映像。ボカしなしの、ガチな手術シーン(汗)。
「……これを、私がやるのか」
現実を突きつけられて、少しゾッとした。
先生は「10分程度で終わるし、痛みもないですよ」と言うけれど、
意識はあるわけで。やっぱり、怖いものは怖い。
頭の中で「楽しみ」と「恐怖」がグルグル回る2ヶ月を過ごした。
怖さを、景色で上書きする
手術3日前から、感染症を防ぐ抗菌の点眼薬が始まった。
1日4回。
手術する側の目に。
じわじわと、タイムリミットが近づいてくる感覚。
怖さを想像しそうになるたびに、あえて別の景色を思い浮かべた。
手術が終わったあと、初めて温泉の露天風呂に入る自分。
きれいに見える空の色。山の稜線。お湯の揺れ。
そんなイメージで、不安をなんとか塗り替えながら。

そうやって、手術当日の朝を迎えることになった。
手術の当日の記録は、次の記事で。


